一話完結の怪談 / 52秒
息を白くしたら、見つかる。
「息を見せるな」
友人は、私の口を押さえた。
吹雪の山小屋に現れた白い女は、人の息を探していた。雪女の怪談を改変し、救助後にも恐怖が残る一話完結の創作ショート。
灯りを消し、毛布に顔を埋めて朝を待つ。生きるための呼吸が、居場所を知らせてしまう。
2026年10月23日 7:00(日本時間)YouTube公開
YouTubeで一話を見る公開時刻までは動画を視聴できません。ショート一本で結末まで収録しています。
声と音の演出
作者の学習済み音声を原音で使用。使用できない文はVOICEVOX:玄野武宏(ノーマル)で補完。吹雪、衣擦れ、毛布、雪、白い息の音と、控えめなオリジナルBGMで表現しています。字幕付き。
場面絵はAI生成画像を使用。雪女の怪談のモチーフを改変した創作です。実在の人物・建物・事件とは関係ありません。
結末まで読む(ネタバレあり)
吹雪の山小屋で、友人と朝を待っていた。
窓の外に、白い女が立った。友人が私の口を押さえた。
「息を見せるな。あれは、白い息を探してる」
私たちは灯りを消し、毛布に顔を埋めた。
友人が毛布をずらした。一度だけ、息が白くなった。
朝、救助隊が友人の毛布をめくった。中には、雪が詰まっていた。
助かったのは、私一人。そう、思っていた。
今も寒い夜には、私が息を止めたあと、もう一人ぶんの息が、口から出る。
